HOME > ニュースページ > 社会 > 詳細

中国版ジョブス氏養成に6億円投入 浙江省

2011年10月17日
 
【新唐人日本2011年10月17日付ニュース】アップル社の創始者スティーブ・ジョブス氏の訃報は世界中に衝撃を与えました。一方、中国浙江省寧波市では、1400人の中国版ジョブス式人材の養成計画が打ち出されました。しかし、専門家は中国の現体制ではジョブス氏のような人材は育たないと指摘します。
 
中国メディアの報道によると、浙江省寧波市は時代をリードできるエリート人材育成プロジェクトを打ち出しました。今年から5年単位で5000万元(約6億円)を投入し、1400人のエリートを養成する計画で、すでに700人が選出されたそうです。
 
これに対し、浙江省の異見作家・陳さんは、ジョブス氏とアップル社はアメリカのような法制が整った自由な環境、個人と企業の創造力が充分に発揮できる環境があっての結果であり、養成されたものではないと指摘します。
 
浙江省の異見作家 陳樹慶さん:「ジョブス氏は1人の人間で製品ではありません。1人の才能や価値が充分に発揮できるために、最も重要なのが自由競争、公平な市場環境が必要です。このような環境があって、個人の契約精神 契約自由、個人市場の主体である人格の尊厳、財産権利が充分保護されてこそ、1人の創造力が発揮できるのです」
 
北京のIT評論家・楊さんも、アメリカのような経済環境および成長環境の下、自由な発想があってはじめて、ジョブス氏のような人材が生まれるのであって、政府が作り出せるものではないと述べます。
 
北京のIT評論家・楊孝文さん:「彼はどのような製品を開発し、将来どのような製品が求められるか知っています。彼のこの特徴 才能 先見の明は後天的に養成できるものではなく、彼は生まれつきこの能力、先見の明を持っているのです」
 
また、現行の教育制度の下、中国人は創造力に欠け、ジョブス式人材はすぐには生まないといいます。
 
北京のIT評論家・楊孝文さん:「中国の教育制度は米国の教育制度と違います。父兄も違います。わが国では成績のみを見ます。米国の家庭や社会では子供の成績を重く見ません。逆に自分の考えを持っているかどうか、創造力などが重要視されます。我々の受験のための教育は子供の創造力を抹殺しています」
 
有名な中国問題専門家の鞏さんは、中国にジョブス式人材が生まれないのは、社会制度が原因だと指摘します。
 
中国問題専門家 鞏勝利さん:「国家の構造、国家の規則特には中共の一党独裁体制が、ジョブスのような天才の出現を許しません。もしジョブス氏が中国にいたら、いくつかの可能性があります。一つは買収さえ国有になる。或いはジョブスの会社が人民代表大会や政協のリーダーになる。又は もしジョブスの会社が中国で奇跡を造ったら、中国はきっと彼を世界にアピールする。“列車”に乗せるでしょう」
 
また、中国では民間資本が国有資本を超えてはならず、このような資本の独占により、民間企業の生存環境は限られると指摘します。2008年の金融危機以降、中国の国有資本が大挙して世界市場に進出する一方、国内では金融引き締めを実施。結果、温州では最近、民間企業が相次ぎ倒産。民間資本の生存空間がないからだといいます。
 
共産党政権樹立後の62年の間、中国は世界的な大物を産出していません。世界的な有名人のほとんどは民国時代に現れました。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
 
 
 

 

トップページへ