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脱走兵射殺 情報封鎖の裏に権力闘争か

2011年11月13日
 
【新唐人2011年11月13日付けニュース】11月9日、中国吉林省で兵士が脱走。4人のうち3人が射殺された事件は、高い関心を集めました。中国当局はすぐに関連報道を封鎖しましたが、逆にこれは様々な憶測を呼んでいます。
 
事件を最初に伝えたのは中国ネットテレビ局、CNTV。吉林省の警察の発表として、9日の朝4時半から6時ごろ、吉林省のある部隊に所属する兵士4人が自動小銃1丁と795発の弾薬を持ち脱走したと報道。4人は80年代から90年代生まれの10代後半から20代前半の若者でした。
 
事態を重く見た軍は、吉林省、遼寧省、黒龍江省の警察と協力し、大量の兵士と警官を現場に派遣。3つの省に通じる交差点に検問所を設置し、その日の午後3時すぎ、遼寧省撫順市の国道沿いで、4人の脱走兵を捕らえました。
 
現場からの情報によると、車の中で脱走兵が先に発砲し、警官1人が負傷したあと、双方の撃ち合いになったといわれます。共産党系のネットニュースは、「事件はすでに制御された」と報道。
 
事件が暴露されると、中国の各主要ニュースサイトによって瞬く間に転載されました。しかしその日の午後6時から、関連報道が削除され始め、翌日には関連記事がほぼまったく見られなくなっていました。
 
中国の元軍人 王さん:「現在 関連記事は全て削除されました。市民の反応は強烈です。元軍人も含みます。事件は歴史的意義があります。中国人が暴力統治や独裁に反抗を始めたからです」
 
兵士が脱走した理由について、当局はまだ何の発表もしていません。事件について王さんは、内部の人間も今、立ち上がり始めたことを証明したと述べました。
 
中国の元軍人 王さん:「共産党下で育った兵士はかつて軍に忠誠を誓いました。“党を守るための軍”です。今 4人の兵士は銃と大量の弾薬を持ち脱走、彼らはあらかじめ計画し、準備していたのでしょう。少なくとも兵士も立ち上がり始めました」
 
ただ事件の疑問点は尽きないとも発言。
 
中国の元軍人 王さん:「考えるべき点は多いです。まず情報の徹底封鎖、これ自身 熟考すべきです。党はこれが導火線になるのを恐れている、また兵士は帰郷し、何をするつもりだったのか。あれほど多くの弾薬を持って、犯罪をするのでもなく、自宅に直行しました。何をするつもりだったのか」
 
未確認情報として、兵士3人は自宅が強制撤去に遭ったほか、もう1人の兵士も姉が「城管」に暴行されたとも言われます。また4人の家族はみな連行され、自宅の村の出入り口は当局の監視下に置かれているそうです。
 
また吉林省警察の指名手配書によると、4人は65331部隊出身。瀋陽軍区の陸軍第16集団軍に属します。
 
中国軍を指揮する中央軍事委員会の徐才厚副主席も第16軍出身。副主席は出世すると、元部下を大勢抜擢し、「東北軍」勢力を形成して、もう1人の軍副主席の勢力に対抗しました。
 
中国の元軍人 王さん:「当局による情報封鎖、ここには陰謀があるのでしょう。軍上層部の権力闘争に関係していると思います。来年 指導部の交代があるのに、自分の部隊内部で肝心なときに、事件が起きたうえ、射殺のあと証人もいません。徐才厚の出世に関わるはずです」
 
また射殺されず、負傷して拘束された兵士も、口封じのために殺されるだろうと王さんは案じています。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
 
-【禁闻】吉林士兵出逃案被封-扑朔迷离引揣测.html
 

 

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