【新唐人日本2012年1月4日付ニュース】激動の2011年。国際情勢を振り返って見るとある現象に気づくでしょう。中国共産党と友好関係にある諸国で、異変が起きているのです。一方、中国国内でも深刻さを増しつつある経済問題や民衆による集団抗議。中国にとって2012年は更に厳しい一年になりそうです。
2011年12月28日、ベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領は、南米の首脳5人に相次いでガンが見つかっているのは非常に不思議なことで、アメリカが狙った相手にガン細胞を植え付ける技術を開発したためではないかと発言。
癌にかかった5人の首脳は、チャベス大統領本人以外、アルゼンチンのクリスティーナ・キルチネル(Christina Kirchner)大統領、ブラジルのジルマ・ルセフ(Dilma Rousseff)大統領とルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルヴァ(Luiz Inacio Lula da Silva)前大統領、パラグアイのフェルナンド・ルゴ(Fernando Lugo)大統領。
5人には、共通点がありました。ベネズエラ、ブラジル、アルゼンチン、パラグアイのいずれも、中国共産党との距離が非常に近いということです。
2010年4月、ベネズエラは中国から200億ドルの融資を獲得し、石油や電力領域での協力関係を強化。2008年からは中国から各種武器を購入しています。
2011年初め、ブラジルは中国に協力し、査証申請書類に台湾を中国の一つの省として記しました。一方、パラグアイのルゴ大統領は2008年の当選後、台湾との外交断絶を宣言し、ひそかに中国と接触し始めました。2011年、メディアの報道によると、中国から見放されたパラグアイは再び、台湾との友好関係を回復したそうです。
2011年12月、アルゼンチンとイギリスの間で起きたフォークランド紛争に対し、中国は“一貫してアルゼンチンを支持する”と立場を表明。
2005年、法輪功学習者がアルゼンチン訪問中の中国共産党政治局常務委員・羅幹を提訴。アルゼンチン当局が雇った地元マフィアらが、国会の前で中国代表団に抗議を示している法輪功学習者を殴打。しかし警察は、見て見ぬ振りしていたそうです。
南米の左翼指導者らが次々癌にかかっているとき、中東では革命が勃発。崩壊した3つの政権とも、中国共産党の盟友でした。
アジアでは、2011年の暮れ、中国共産党の最も親密な盟友だった金正日総書記が死去。あとを継いだ金正恩政権の行方はまだ混沌としており、中国との関係も未知数です。これによって、東アジアに置ける中国の影響力も衰えると、専門家は指摘します。
政治評論家 章天亮氏
「中共の最大の駒は金正日でした。金正日がいかに邪悪で数百万人が餓死し、
本人はいかに贅沢だったなど言われますが、彼は飾り物に過ぎず。中共がバックで操っているのです。金正日の邪悪は中共が養った結果です。このならず者がいなくなって、中共の東アジアでの有力武器もひとつ減りました」
東南アジアに対する影響力も低下しつつあります。2011年12月中旬、盟友の1人だったカンボジアが突然、タイ、ベトナム、ラオスとともに聨合声明を発表し、メコン流域に建設予定だったサヤブリダムの建設中止を決定。
多くの盟友を失った中国共産党当局。2012年の道のりは更に険しくなると章さんは指摘します。
政治評論家 章天亮氏
「2011年 多くの独裁者が崩壊しました。独裁者が1人減ると中共は盟友1人を失う事になります。2012年は中共にとって厳しい一年です。その厳しさは中共の歴史の中でもかつてなかったことです」
チャベス大統領は南米の左翼指導者5人が相次ぎ癌にかかったのはきわめて不思議なことで、アメリカの陰謀だと主張。一方、2011年、中国共産党は多くの盟友を失いました。これも不思議な出来事で、偶然の一致なのでしょうか。これも陰謀なのでしょうか。
新唐人テレビがお伝えしました。