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両腕のない流浪青年に弁当を食べさせる女性

2012年09月09日

 【新唐人2012年9月10日付ニュース】中国の街角や地下道には社会から忘れ去られた人達が住み着いています。多くの人は彼らを見かけると反射的に、逃げるように足早に去っていきます。時たま、足を止めて小銭を投げ渡す人もいます。しかし、社会の最底辺でさまようこれらの人たちに関心を払う人は、そんなにいません。最近、浙江省の街角のある光景がネット上で感動を呼びました。

 
青年は8歳のときに、感電事故により両腕を失い、障害者になってしまいました。その後、酒癖の悪い父親に耐え切れず、流浪生活を始めました。9月のある日、孫さんというおばさんがお弁当を買ってきて、自分の子供のように食べさせてあげました。親の愛を知らない青年の目から熱い涙がこぼれ落ちました。
 
青年のような人たちは“ホームレス”と呼ばれます。冷淡な世の中や生活の辛さは、彼らの目つきを冷たく、濁らせています。権力者からは社会の調和を壊す存在と見なされ、政府が苦心して築き上げた面子事業を抹殺する存在とみなされています。
 
彼らの野宿をやめさせるため、広州市当局は高架下にコンクリートの障害物を敷き詰めました。また、山東省のある県では国家級の衛生都市を作るため、地元のホームレスたちを全員トラックで隣の県に移動させました。一方、収容所などでは、ホームレス虐待の情報がしきりに伝えられています。
 
現在の中国には偽の物乞いや偽のホームレスが多いため、この階層の人たちは一般市民から敬遠されがちです。物乞いを職業として人々から同情を騙し取る反面、本当に困っている弱者たちは途方に暮れています。この社会は一体どうなっているのかと多くの人が嘆いています。
 
この社会は一体どうなっているのか?
 
中国の“社会工作百科”網は、流浪者やホームレスは社会発展の産物だと指摘しています。社会システムが不完全だと、経済が発展しても、富は少数の人に掌握され、貧富の格差は広がるばかりです。流浪者やホームレスはすでに、中国社会が直面しなければならない大きな社会問題になっています。
 
花火を見ながら、つかの間の喜びの笑みを浮かべるこの男性の姿は、多くのネットユーザーを感動させました。しかし、中国人がいつになったら病気になったとき安心して病院で治療を受け、心配の要らない老後を送ることができるのか、中国人一人ひとりが真剣に考えなければならない切実な問題なのです。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
 
 
(翻訳/坂本 ナレーター/村上 映像編集/工)
 

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