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外交部記者会見を真似た女性農民工が話題

2012年10月11日
【新唐人2012年10月11日付ニュース】近日、中国のある女性農民工が中国外交部の報道官を真似て、未払い給料を求めました。映像はネット上で話題を集め、多くのネットユーザーの笑いを誘いました。社会底辺に置かれ、働いた報酬さえまともにもらえない中国農民工の辛さをうかがわせる映像です。
 
中国外交部の報道官を真似て未払い給料を求めたこの女性農民工によると、天津市漢沽区(かんこく)民政局所属の葬儀管理所が1380万元に上る工事代金を未払い。うち、350万元は農民工の人件費だそうです。2009年、地元裁判所が葬儀管理所に工事代金の支払いを命じたものの、天津市漢沽民政局は“訴訟に負けて政府のイメージを損なった”として、支払いを拒んでいるそうです。
 
農民工報道官
「残念なことに民政局幹部はこのように言っています。「俺が政府を代表する、俺が払わないと言ったら払わない」。我々はこのように主張します。平和的に理性的に合法的に工事代金を求め、和を重んじ、安定を大局に不法な陳情をしたことはありません」
 
政府報道官の口調を真似たこの女性農民工の映像は、ネット上で注目を集めました。北京の学者・陳永苗(ちん えいびょう)さんは、農民工らは正常なルートでは問題解決ができないため、社会の注目を集める様々な方法を考案するしかないと示します。
 
北京学者 陳永苗さん
「中国では農民工たちが奇抜なアイディアやニュースのような形式、または風刺を込めた方法を取らないと、社会からは注目されにくいのです」
 
深セン市で労働者の権益のために戦う謝(しゃ)さんはこのように述べます。
 
深セン市 謝六生さん
「なかなか面白いです。他の一面から政府の腐敗を皮肉っています」
 
あるネットユーザーは新浪微博(シナウェイボー)に“笑ったあとは涙が浮かんだ”と書き残しました。笑ったのは、外交部報道官の何十年もかわらぬ受け答え。農民工さえ簡単にこの仕事を務めることができるからです。涙を浮かべたのは、必死に働いても給料さえ手にできないこれらの農民工の処遇なのです。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
 
(翻訳/坂本 ナレーター/萩野 映像編集/工)
 

 

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