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【禁聞】愛国教育で曲げられた中国人の世界観

2013年01月01日

 【新唐人2013年1月2日付ニュース】2012年9月15日、西安で発生した反日デモでは、蔡洋(さい よう)という青年が、日本車の持ち主に頭がい骨骨折の重傷を負わせました。しかも自分は国を愛していて、日本の製品をボイコットしている、と主張。しかし、彼が攻撃したのは日本人ではなく、50代の中国人でした。なぜこのような事が起きたのでしょうか?イギリスメディアは、中国共産党の愛国教育が人々の世界観を捻じ曲げたと指摘しています。

 
12月24日、イギリスのフィナンシャルタイムズ中国語サイトが“愛国主義教育は中国人の世界観を捻じ曲げる”という記事を掲載。文章によると、21歳の青年蔡洋がトヨタ車の持ち主を自転車のチェーンで殴りつけたことに対し、母親がこのように弁解しました。
 
“学校では日本人は邪悪な民族であるという観念をずっと学生たちに注ぎ込んでいる。また、最近はテレビをつければ、多くの番組や連続ドラマで抗日の話を放送している。このような環境で、どうしたら日本人を恨まずにいられるのか?”
 
中国の学者 鞏勝利さん
「日本製品ボイコット、日本の尖閣購入に反対することが庶民の鬱憤を晴らす方法になっています。一方、日本が非難を受けるどころか、逆に被害を受けたのは中国です」
 
フィナンシャルタイムズはまたこのように指摘しています。1989年の天安門事件および旧ソ連と東欧の社会主義陣営の解体後、中国共産党は今日(こんにち)まで続く新たな愛国主義教育運動を開始。例えば、歴史は選択したものだけを教え、外国の侵略者が中国を侵略した時の残酷さや残忍さを強調し、それまでの“階級闘争”を主とした思想教育運動にとって代わりました。また、中国の統治者の過ちや欠点は語ってはならず、西側から受けた侵略の歴史を利用してひたすら若者の民族主義精神を育てるのです。
 
中国の学者 鞏勝利さん
「中国の教育は偏っています。例えば、テレビ教育、闘争や暴力、残忍なものなど、テレビの中には生きるか死ぬかの戦争教育があふれています」
 
鞏さんはさらに、共産党の執政理念は、いまだに“暴力”思想が基礎となっており、すべてを暴力で解決しようとしていると指摘します。その結果、共産党はすべての法律を無視することができ、教育も極端に走り、暴力を迷信するよう教えているのです。
 
フィナンシャルタイムズは、“この種の愛国教育の結果、中国はほかの国からは強大で恐ろしく、いつも弱い国をいじめる国とみられるようになったものの、多くの中国人は中国は依然非常に貧しく、弱い国であると思っている”と指摘しています。
 
事実、中国は北朝鮮やパキスタンを除く、周辺国のほとんどと領土争いを起こしており、最も激しいのが日本との争いです。フィナンシャルタイムズは、12月の日本の総選挙で強硬派が圧勝したことは、日中間で局部的な衝突に可能性をもたらしたと述べています。
 
中国社会科学院が12月24日に発表した“国際情勢白書”の中でも、尖閣諸島問題がさらにエスカレートすれば、衝突のリスク回避は難しいと認めました。
 
時事評論家の朱柯明(しゅかめい)さんは、中国共産党の愛国主義の宣伝および民族主義の煽動目的は決して領土を守るためではなく、逆に、領土は必要に応じていつでも贈り物になると述べます。
 
時事評論家 朱柯明さん
「多くの領土は共産党が自ら他の国に売却、または贈っています。このことについては中共は言えません。中国の領土を最も多く売り飛ばしたのは江沢民です。中共は小さな島や台湾問題について大騒ぎしたりします。実際、周恩来、江沢民、毛沢東は旧外モンゴル、中印国境地帯や東北の領土など数百万k㎡に及ぶ広大な土地を売り払いました」
 
1999年12月9日と10日、江沢民とロシア政府は“中華人民共和国とロシア連邦政府が中ロ国境東西両段画定に関する協定”を締結しました。この協定により、歴史上争いが続いていた領土を正式にロシアに帰属し、同時に中華民国および共産党の歴代指導者までが認めなかった“中ロ不平等条約9か条”をも承認しました。これらの領土面積は約300万平方キロメートル、台湾の面積の100倍以上に相当します。
 
 
新唐人テレビがお伝えしました。
 
(翻訳/赤平 編集/坂本 ナレーター/大口 映像編集/工)
 
 

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