HOME > ニュースページ > 教育 > 詳細

中共教育部長免職の裏側

2010年02月18日

【新唐人2009年11月4日付ニュース】10月31日、中国教育部長の周済が突然全人代のすべての役職を免職された。副部長の袁貴仁が引き継いだ。中国教育界で日増しに増加している一連の不祥事は再び世論の注目を集めている。

中共政府系メディアの新華社によると、数日前に免職された周済は既に中国工程院に天下りし、共産党副書記の職に就いた。元教育部副部長の袁貴仁が部長の座に就いた。調べによると、周済は清華大学の卒業後アメリカに留学し、2003年に陳至立に引継ぎ教育部長となった。彼の突然の免職については、関連部門からの説明はなく、社会からは様々な憶測を呼んでいる。

ロイター通信によると、彼の免職について当局からの具体的な説明は何もないが、中共が高層部の幹部を動かしたことが、必ずしもある種の懲戒を暗示するものでもない。しかし、現在中国教育界に現れている問題は、社会世論の関心を集めている。

AP通信は、周済の免職は武漢大学の最近暴露された一連の重大スキャンダルと関係する可能性があると報道した。武漢大学の一部の幹部らが大学の拡張建設の過程で多額の賄賂を受け取り、逮捕された。周済は教育部の副部長になる前、武漢の華中理工大学、湖北省委員会などに務めたことがあり、武漢市の市委員会の副書記と市長を兼任したこともある。

教育の現状に民衆が不満を持っているのが免職の主な原因ではとの分析もある。周済の在職中、各地の大学では盲目的に学生数を増やし、校舎の拡張工事が行われ、学費の高騰、教師の資質低下、汚職腐敗などの現象が日に日に白熱化した。

ネットユーザーらは、前任の教育部長の陳至立はもっとひどかったと評価。しかし彼女は今でも教育部門担当の国務委員である。

北京理工大学の社会学者胡星闘氏はRFAの取材を受けた際、目下の中国教育界の問題の解決法は幹部の転任ではなく、根本的に権力による学術界への干渉をなくすことにあると強調した。


「要は全体的な体制の問題、全体的な体制と国家の制度は繋がっている。これらは完全に学術と権力の境界線を混淆している。実質上は権力が学術を拉致した。ポイントはやはり公権力を学術領域から追い出すこと、教育領域から追い出すこと、公権力の関与範囲を変えること。」

ネット上では、中国の教育は体制の問題であって、個人の問題ではないと認識されている。ネットユーザーらは教育体制の改革を呼びかけ、改善ではなく完全に体制を壊すことを提案している。 

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2009/11/04/a375975.html#video  (中国語)

トップページへ