【新唐人2013年4月1日付ニュース】アップル社が最近、中国の政府系メディアから袋叩きにされています。今回のアップル叩きはヤム・ブランズ(Yum! Brands, Inc.)とグーグル社以来の、外国企業に対する大々的な攻撃です。一方、ネットユーザーらはミニブログなどを通じて、上海黄浦江(こうほこう)の豚の死骸事件より、アップルに神経を注ぐ当局の“ピンズレ”を非難しています。
中国の中央テレビ局が“消費者の日”にあたる3月15日、アップル社が中国消費者をだまし、差別していると批判する特集番組を放送。その後、人民日報、新華社などの官製メディアも相次ぎアップル社の顧客サービスや保証制度などを非難する報道を行いました。
新唐人特約経済評論家 ジェイソン・馬さん
「彼らはこの問題を借りて、民族主義情緒を扇動しています。アップルの人気がすごいので、それを抑えたいのです。主に経済面上で考えているのでしょう」
一方、中国の雑誌“財経”のオンラインアンケート調査によると、中国の消費者は世論に左右されていないようです。ほとんどの民衆はアップル社のサービス品質のほうが国内メーカーまたは他の国のメーカーより断然上だと見ています。
北京中関村アップル代理店 張さん
「中国は報道すべきことは報道しないで、報道すべきでないものはでたらめに報道します。アップルのアフターサービスは全ての製品の中でも最高です。他のメーカーは購入後3日経つと、交換・返品してくれませんが、アップルは1年以内なら無料で交換・返品できます。今でも飛ぶように売れていて、他のどのメーカーよりも売れています。どんなに報道しても、アップルストアでは飛ぶように売れています」
では、中国当局のアップル叩きの目的は一体何なのでしょうか。アップル叩きで漁夫の利を得るのが誰なのかが分かれば、答えは一目瞭然だと評論家は指摘します。
新唐人特約経済評論家 ジェイソン・馬さん
「例えば中国の華為(Huawei)と他のメーカー1~2社が現在世界で3~4位を占めています。彼らはもっと多くの中国市場を占領したいのです。しかし技術上や品質面では勝てないので、世論を利用して、アップルを叩くことによって、華為など中共背景を持つ企業にこの種の公正ではない、競争機会を残したいのです」
ある報道は、もしアップルのモバイル製品が中国での販売が世論の影響を受けた場合、もっとも受益するのは中国国内のスマートフォンメーカーだと分析します。たとえば、レノボ、華為(ファーウェイ)、中興通訊(ちゅうこうつうじん)などです。
国際メディアはまた、中国官製メディアが外国企業を袋叩きにするのは初めてではなく、KFCやマクドナルド、メトロ、スターバックス、ウォルマート、カルフールなども経験済みです。検索エンジン大手クーグルさえも2009年、中国当局から有害情報が含まれているとして袋叩きにされ、最終的に中国から撤退しました。
新唐人特約経済評論家 ジェイソン・馬さん
「中共はグーグルに厳しい態度を見せたかっただけです。実際グーグルも情報の検閲においては、中共に協力したことがあります。後に堂々と中国から撤退しました。実際は情報検閲に嫌気がさしたのです」
しかし、中国当局のアップル叩きの下心はすでに見ぬかれ、民衆からは“野心家の陰謀、誰でも知っている”とからかわれています。
ネットユーザー 藍さん
「政府が何かを叩くときにはいつも特定の目的があります。3月15日の所謂『暴露』も含めて、どれもが計画的に作り上げたものです。政府がやる如何なる『良い』ことはその下心があります。政治権利や民族主義を利用して、彼らの利益をうまく保障しているのです。民族主義情緒を利用することで、執政の合法性を増強しています」
また一部のネットユーザーは、“政府は最近暴露された一連の民生問題に対しては、説明は何もなく、すでに民衆の怒りを招いている。この時期に、矛先をアップルに向けるのは、おそらく民衆の視線をそらすためなのでは”と指摘します。
最近大胆な発言で注目を集めている台湾人タレント伊能静(いのう しずか)さんのミニブログが、再び中国人の共鳴を呼んでいます。“リンゴと豚の死体、どちらがまずいのか。リンゴと毒ミルク、どちらが管理しにくいのか。リンゴと空気、どちらがもっと黒いのか。リンゴをきれいに洗えなかったのは、リンゴが汚いからなのかそれとも水が汚いからなのか。この世界のある観点を「ピンズレ」と呼ぶ”
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/03/30/atext871954.html (中国語)
(翻訳/坂本 ナレーター/村上 映像編集/工)