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北朝鮮特使突然訪中 意図は

2013年05月23日

【新唐人2013年5月23日付ニュース】北朝鮮の金正恩第一書記が22日、就任後初めての特使を北京に派遣しました。アメリカのニューヨークタイムズは、金第一書記が突然北京に特使を派遣したことは、北京との緊急協議事項が有ることを示唆していると報道。一方、アナリストは習近平国家主席の訪米に先駆け、朝鮮半島問題をめぐって中国と更なる一致性を確保するためだと分析します。

 

5月22日、北朝鮮の金正恩第一書記は北朝鮮人民軍の崔龍海(チェ・リョンへ)総政治局長をはじめとする北朝鮮の高官からなる特使団を北京に派遣。当日、北京で王家瑞対外連絡部長と会談しました。

 

北京へ特使を派遣するのは、金第一書記就任後初めてで、今回訪中の目的と日程は外界からも注目されています。また、中国外交部の報道官も記者会見で、“朝鮮半島情勢問題と両国の共同関心事について意見を交わすだろう”と、概括的に述べただけでした。

 

北朝鮮側が訪中を発表したのは22日。中国外交部が習近平主席の6月の訪米日程を21日に発表したばかりだったため、このタイミングも外界から注目されています。習近平国家主席の6月の訪米では、朝鮮半島問題も重要な議題の1つになると見られています。

 

時事評論家 文昭さん

「北朝鮮の訪中は立場を調整するためかもしれません。中共が米国との会談で、北朝鮮の核問題に対して、どんな態度を取るのか知りたいのです。米中会談の前に共同利益に合致する両国の立場を協議し、調整するためでしょう」

 

北朝鮮は今年2月、国際社会の反対を押し切り、3回目の核実験を強行。その後、国際社会の制裁に直面しながらも、度重なる威嚇行為を行ってきました。北朝鮮の最後の主な盟友として、北京政府の態度が注目されています。

 

しかし、近日、崔天凱(さい てんがい)駐米大使はアメリカの政治雑誌『フォーリン・アフェアーズ 』(Foreign Affairs) の取材の際、“北朝鮮に対する中国の影響力はメディアの報道ほどのものではない”といつもとは異なる態度を示しました。

 

中国問題専門家は、北朝鮮は地域問題において自主性を持っていることを見せたいものの、実際には依然として中国に依存しており、そのため、米中会談に先駆け、中国と協議を行うとしていると分析します。

 

時事評論家 文昭さん

「北朝鮮の焦りから中共が北朝鮮に対し、依然大きな影響力を持っていることがわかります。北朝鮮はこれから妥協や譲歩を見せるでしょう。中共との関係を犠牲にすることはできないからです」

 

北朝鮮の経済状況は高度に中国に依頼しています。中国当局は今年北朝鮮制裁決議に署名しましたが、今のところ、北朝鮮制裁において最も肝心な石油と食料の輸出は止めていないようです。

 

今回特使として派遣された崔龍海総政治局長は北朝鮮軍内序列二位の人物で、2011年8月、故金正日総書記の訪中以来の最高レベルの北朝鮮官僚です。今回の訪中は金第一書記の訪中を実現させる前に、中朝間の核心的な利益をめぐる一致した立場をさらに固めるためであると、外界は見ています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

 

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/05/23/atext902383.html  (中国語)

(翻訳/坂本 ナレーター/村上 映像編集/工)

 

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