【新唐人2013年11月7日付ニュース】2013年杭州国際マラソンが3日、浙江省杭州市で行われました。世界各国から来た23000人の選手を迎え入れたホストは、杭州市を覆う“スモッグ”でした。地元の医師はミニブログ(微博)にこうつぶやきました。“杭州は大勢の人体掃除機を招き入れた。選手たちよ、貴方たちが完走すると、明日は晴天だ”
年に一度の杭州マラソンが、灰色のスモッグの中でスタートを切りました。当日、杭州市内の大気品質は中レベルから重度の汚染を表していました。多くの選手は“完走後、のどに痛みを感じた”と示しました。
大気汚染によるこの種の呼吸器の焼けるような痛みは、今年4月以来、中国の4分の1の地域で訴えられました。
北京市民
「北京がいい天気になるには風が必要です。風が吹かないと、毎日こんなスモッグ天気です」
中国気象局のデータによると、今年中国全土の平均スモッグ天気は、52年来最高値を記録しています。
10月だけでも、多くの地方で1ヶ月のうち、5日以上スモッグ天気が現れ、一部地区では20日を超えています。しかし、これらのデータも当局によって“美化”されたデータである可能性が高いと見られています。
中国の民衆はどうしようもない心の内を、替え歌で表現しています。
今年始めは、スモッグが北京を覆い、注目されましたが、今や全国各地を覆っています。
世界保健機構WHOは先日発表した報告書の中で、大気汚染がタバコやフォルムアルデヒド、カビの生えた食品同様、発がん性を有すると初めて認定しました。また、先日開かれたアジア太平洋地区癌予防会議では、中国で毎年新たに増えるがん患者数は世界総数の2割を占め、うち肺がんと胃がんが最も多いと発表されました。
中国全土を覆うスモッグは、今や国境を越え、隣国でも猛威を振るいつつあります。韓国のKBSテレビは3日、“中国のスモッグは人類歴史上最も深刻な大気汚染”であり、来年春には朝鮮半島も深刻な影響を受ける可能性があると報道しました。
今年夏、中国当局は大気汚染の改善に1.7兆元を投じると発表したものの、詳しい内訳は公表されないままです。日本円でおよそ27兆円ものこの大金の行方も、最終的には“スモッグの中で花を見る”ように、はっきりしないまま、なくなるのではないか、と中国の民衆は案じています。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2013/11/05/atext997592.html (中国語)
(翻訳/坂本 ナレーター/佐藤 映像編集/工)