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【禁聞】三峡ダムによる地震頻発 専門家の予言的中

2014年04月07日

【新唐人2014年4月7日ニュース】中国で「三峡ダム第一の県」と呼ばれる湖北省宜昌市秭帰(しき)県で最近、3日間でマグニチュード4以上の地震が2回発生し、数百回の余震が発生しました。地質学者は、この2度の地震は明らかに「ダム誘発地震」に属し、三峡ダムと直接的関係があると分析。将来、破壊的な強震が発生する可能性も排除できないと警告しています。

 

中国地震台サイトによると、3月30日午前零時24分、湖北省宜昌市秭帰県でマグニチュード4.7の地震が発生。位置は三峡ダムから僅か20km離れた地点でした。実は、3月27日にも同じ地点でマグニチュード4.3の地震が発生しました。3月30日までに、この2度の地震による余震は330回以上観測されています。

 

三峡ダムの上流に位置する秭帰県で連続2度発生した今回の地震について、地質学者は「ダム誘発地震」によるものと分析しています。湖北省地震局のダム誘発地震研究室・王秋良主任は上海「東方早報」の取材を受けた際、2度の地震は地質構造の断裂と三峡ダムの貯水に関係しており、今後も強い揺れを感じる地震が起きる可能性があると示しました。

 

四川省地鉱局区域地質調査隊元主任技師 範暁さん

「三峡ダムは2003年の貯水以来、ダム誘発地震の活動が非常に顕著で、ダム水位の増減と密接な関係があります。地震活動の頻度、回数や強度は貯水前に比べ、明らかに増加しています」

 

「21世紀経済報道」は秭帰県の記録を引用して、1985年までの千年余の間、秭帰県内で発生した体に感じる地震は6回しかなかったと伝えました。しかし、三峡ダムの貯水が始まった2003年には18回の地震が発生。うち、15回は貯水が完了してからでした。このほか、不完全な統計によると、同じく三峡ダム区に属する巴東県(はとう-けん)では、ダムの貯水完了から2011年までに、マグニチュード3以下の地震が1400回以上観測され、去年12月にはマグニチュード5.1の地震が発生しました。

 

四川省の地質専門家範暁さんは、ダム誘発地震が最も発生しやすい時期は、ダムの貯水が完了してからの数年間で、三峡ダムはまさに今がその時期であると指摘します。

 

四川省地鉱局区域地質調査隊元主任技師 範暁さん

「三峡ダムは2003年の貯水から、2008年の高水位貯水を含めて、最も危険な時期にあります。しかもちょうど活断層と地質断裂帯上にあります。歴史上から見ても、ダムの下に断裂帯がある場合、マグニチュード6以上の地震が起きています。だから、『ダム誘発地震』発生の条件が備わっています」

 

政府系メディアは、秭帰県の地震では死傷者はなく、三峡ダムにも影響はないと伝えていますが、範暁さんは2度の地震は重視すべきだと主張します。

 

四川省地鉱局区域地質調査隊元主任技師 範暁さん

「三峡ダムは耐震能力が高く設計されているので、マグニチュード6〜7程度の地震で、深刻に破壊されることはありません。しかし一般的にダム区は地質災害が起こりやすく、破壊的な強震が発生したら、ダム区内で崩壊や地滑り等災害が発生し、ダムを含む三峡ダム区に影響を及ぼすので、予防措置の強化が必要です」

 

三峡プロジェクトが着手される前、多くの科学者や水利、地質専門家がプロジェクトの実現可能性について論証を行いました。当時、水利水田科学院の高級エンジニア、金永堂氏や清華大学の黄万里教授など100人以上の専門家が三峡プロジェクトに強く反対し、三峡プロジェクトは取り返しのつかない巨大な損害をもたらすと指摘しました。しかし当局は反対意見に耳を貸しませんでした。

 

四川省地鉱局区域地質調査隊元主任技師 範暁さん

「中国のこの類の大型プロジェクトは政治目標として、先に確定し、後から論証を行います。プロジェクトの着手が目的です。科学的、民主的な方策決定の過程はありません。着工の為にはマイナスの影響や異なる論証意見を無視し、故意に回避します。政治上の需要であり、利益集団の利益が絡んでいるのでしょう」

 

三峡プロジェクトによって生態破壊、地質災害、長江の中下流の枯渇、砂泥の堆積、異常気候など各種の問題が現れ始めた時、人々はやっと専門家の予言が一つひとつ現実になった事に気づきました。しかし、現実は予言よりも更に酷い結果になっているかもしれません。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/04/03/atext1094471.html (中国語)

(翻訳/赤平 ナレーター/村上 映像編集/工)

 

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