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【禁聞】中国の膨張する債務残高 なぜ危険なのか

2014年07月31日

【新唐人2014年7月31日】イギリスに本社を置くスタンダードチャータード銀行の専門家は先日、中国の債務残高は対GDP比で251パーセントに達したと予測しました。経済成長が鈍り、債務が増え続ける中国の問題は、紙幣の増刷では解決できないと専門家は考えます。では中国の債務残高に関して、西側諸国と違う点は何でしょうか?

 

スタンダードチャータード銀行の中国リサーチ部門代表、ステファン・グリーン氏は7月21日に発表した文章で、6月末、中国の債務残高は対GDP比で251パーセントに達したと予測し、2008年末の147パーセントや去年、当局が発表した215パーセントよりも大幅に増えていると指摘しました。

 

経済評論家 馬傑森さん

「すべては予測であり、実際の債務残高は中共の国家機密です。他にも多くの隠れた債務があるからです。例えば、地方政府は直接資金調達を行わず、会社を設立して、その会社に融資を受けさせます。その形式は実に様々です」

 

中国金融シンクタンク研究員の鞏勝利さんによると、中国当局が発表するデータには、膨大な額に上る党の支出が含まれていないと指摘します。

 

中国金融シンクタンク研究員 鞏勝利さん

「ブラックホールのような中国の債務規模は予測しかできず判断不能です。当局が発表した数字には党の支出が含まれていませんが、それは莫大な額に上ります」

 

中国は経済成長に陰りが見える一方、債務が増え続けています。各地のそびえ立つ空室ばかりのマンションから、太陽光パネル・鋼鉄・セメントなどの過剰生産となっている産業が多く存在することまで、いずれも資本の配分がアンバランスであることを示しています。

 

しかしイギリスの「フィナンシャル・タイムズ」は22日、中共は経済の低迷と不動産相場の下落により、経済がハードランディングを恐れたため、信用拡大を抑制せず、逆に融資の増加を許していると報道しました。

 

報道によると6月、中国で新たに増えた融資残高は1億9600億元で、月間としては3月以来の最高になりました。前の年の同じ月の2倍です。

 

中国の債務のリスクは、第一に過度に不動産に集中していることです。不動産ローンは返済期間が長く、流動性が極めて低いので、いったんバブルが弾ければ、即座に現金化できず、たちまち金融危機へと発展します。第二のリスクは、地方政府が資金調達のために設立した会社、融資プラットフォームです。

 

社会科学院の李揚副院長は、去年、「10年にわたり過度に経済成長を追い求めた結果、融資プラットフォームの債務が異様に膨張した」という文章を発表しました。資金は、大型の広場や飛行場、ニュータウンなどの建設に投入されましたが、結果、ゴーストタウンも生まれています。

 

一方、そのようなインフラ投資は、返済期間が長く、流動性が低いうえ、見返りが低いことが特徴です。このような収益では債務の元利すら返済できず、外部からは「永遠に完済できない」と言われています。

 

中国以外で債務残高が相対的に多い国は、ほとんどが先進国です。去年、アメリカの債務残高はGDP比で260パーセント、イギリスは277パーセントに達しました。スタンダードチャータード銀行の推計だと、日本は415パーセントで世界のトップです。

では、これらの国と中国の負債は何が違うのでしょうか?

 

経済評論家 馬傑森さん

「西側諸国は基本的に社会保障財源を確保するために借金するので、やむを得ない場合、社会保障を少し削減すれば、債務自体が大幅に減ります。一方 中国は腐敗官僚に金を持ち逃げされています。将来 財源が逼迫したら、中共は無理やり市民から財産を略奪するでしょう。そうなれば、社会の衝突が起きます。しかし米国の場合は、赤字を減らすにはまず政府官僚から負担させます」

 

一昨年、中国の都市の不動産は対GDP比で385パーセントに達しました。アメリカは2005年、不動産バブルの絶頂期でも、不動産の総価値は対GDP比で172パーセントにとどまりましたが、それでも2008年に金融危機が起きました。

 

大陸の経済評論家、牛刀さんは、「金融危機を避けようと、中共は紙幣を増刷しインフラ建設を進めているが、通貨が過剰供給になれば、再びインフレ拡大や不動産相場の上昇を招き、経済全体が債務の膨張に依存せざるを得なくなる」と分析します。

 

中共は今年すでに、GDPの2倍近い紙幣を印刷しましたが、不動産相場は下落を続けています。ジェイソン・マー氏は、中国が今、直面している問題はもはや、紙幣の増刷では解決できないと述べました。いくつかの現象を総合して考えると、中国の政治と経済の問題は爆発臨界点に向かって進んでいると言えそうです。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/07/25/a1125452.html(中国語)

(翻訳/河合 ナレーター/水田 映像編集/李)

 

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