【新唐人2014年8月1日】当局が周永康に対する捜査を発表した際、彼の肩書きに触れず、通常、共産党員に対して使う「同志」の呼称も用いられなかったことから、当局は周永康の党籍を剥奪するのだと見られます。一方、今回は「調査」ではなく「捜査」と発表された点については、当局がすでに大量の証拠を握っているためだと考えられています。
中共新聞出版総署の元署長、杜導正さんは、周永康は恐らくこの後、司法部門に引き渡されるはずだと述べました。
中共新聞出版総署・元署長 杜導正さん
「周永康は『重大な規律違反』と発表されましたが、党内の規律違反だけでなく、国の法律も犯しました。例えば、汚職腐敗、派閥結成などなど、とにかく問題は重大です。党内で処理されてから、司法部門に引き渡されるでしょう」
周永康はかつて、習近平の権力掌握を阻むため、重慶市のトップだった薄熙来と結託して、政変を企てたとの噂がありますが、これについて杜導正さんは、まったくのデマではないと分析します。
中共新聞出版総署・元所長 杜導正さん
「中共はすでに大量の証拠を握ったから、周の摘発を決意したのでしょう。証拠はいずれ次々に公表されると思います。ただ今の段階では、政治的野心があったのか、陰謀や政変を企んでいたのか、断言はできません」
一方、新華社通信の元記者、楊継縄さんは、周永康の摘発は民意にかなっていると述べます。
新華社通信の元記者 楊継縄さん
「これほどの腐敗官僚が成敗されたことは民意にかなっています。また常務委員は罰せられないというタブーを破りました」
全人代常務委員会の関連組織で働いていた郭道暉さんは、周永康が司法の権力を握って以来、独立した公正な裁判が行われず、腐敗が横行していると述べました。
全人代法制工作委員会・元研究室副主任 郭道暉さん
「誰もが周永康には問題がある思い、不満を持っています。一般の幹部、政法の幹部から法学の関係者まで全員です。ようやく彼が摘発されて、皆痛快なはずです」
周永康の今後の運命に関して、様々な憶測が飛び交っています。例えば、中共が政権を樹立して以来、常務委員が汚職で失脚した前例はないため、当局は周永康のケースも穏健に済ませるか内部で処理するだろうとの見方があります。
新華社通信の元記者、楊継縄さんは、周永康の捜査が発表されたことについて、習近平の反腐敗に対する決意の表れだと述べました。また、形勢の変化や庶民の支持などのおかげで、周永康の摘発は自然な流れになったとも分析しています。
かつて中国人民大学で政治学部主任を務めた冷傑甫さんは、台湾の陳水扁前総統が違法行為で有罪判決を下され、フランスのサルコジ前大統領も選挙の不正疑惑の捜査に絡み、身柄を拘束されたのだから、中共の政治局常務委員を裁けない理由はないと述べました。
中国人民大学・前政治学部主任 冷傑甫さん
「汚職の罪状だけでも周永康は死刑です。法に照らして、処罰すべきです。『刑は大夫に上らず』と中国では言いますが、それは完全な間違いです。高官であろうと、厳しく法で制裁すべきです。銃殺に相当する罪なら銃殺にすべきです」
冷傑甫さんはまた、周永康が政治局常務委員だった頃、「中央テレビ」の若い女子アナと結婚するために妻を殺害したなど、彼に関する様々なスキャンダルを耳にしました。また、周永康の堕落は、元総書記の江沢民の責任でもあると述べます。
中国人民大学・前政治学部主任 冷傑甫さん
「江沢民は宋祖英を愛人にしました。すると常務委員も江沢民の真似を始めました。この悪習が常務委員に広がると、政治局委員、大臣、省長も真似し、県や郷、村のトップまで。愛人を囲い始めたのです」
周永康の摘発後、中国メディア「財経」は、周永康の子とされる周濱に対して、違法経営罪ですでに逮捕状が出たことを確認しました。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/07/31/a1126875.html(中国語)
(翻訳/河合 ナレーター/萩野 映像編集/李)