【新唐人2014年12月24日】中共の官製メディア「新華社」は22日、全国政治協商会議の副主席で統一戦線部部長だった令計画(れいけいかく)が「重大な規律違反」の容疑で取り調べを受けていると発表しました。中南海の大番頭だった令計画の失脚について、外国メディアは官商結託だけでなく、政治の黒幕にも関わっていると報じています。
山西省出身の令計画は、1995年から中央弁公庁に務め、胡錦濤元主席の秘書を務めました。
2007年、令計画は中央弁公庁主任、中央秘書処書記に昇格し、中南海の大番頭と呼ばれていました。
2012年、中国共産党第18回全国代表大会の前夜、中共内の各勢力が党内の人事をめぐって熾烈な戦いを展開しました。
2012年2月、王立軍の米領事館駆け込み事件によって、薄熙来、周永康など、江沢民派の政治陰謀が明るみになりました。3月15日、薄熙来が重慶市トップの職から解任されましたが、当時「解任書」にサインしたのは令計画だったと伝えられています。その3日後、北京市内でフェラーリがスピードの出し過ぎで事故を起こし、運転していた若い男性が即死しました。
複数の外国メディアの報道によると、フェラーリを運転していたのは令計画の息子、令谷で、彼と同乗していた女性二人はいずれも服装が乱れていたそうです。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、18大で昇格が噂されていた令計画は、息子の不祥事を隠すため、中央弁公庁の警衛局を出動させ、事故現場を封鎖しました。
中国問題専門家 文昭さん
「中央警衛局は「禁衛軍」に属し、中央弁公庁主任は管理人にすぎません。禁衛軍を個人のために利用したなら、政敵に弱みを握られ攻撃されやすいのです」
北京大学の元法学教授、袁紅氷(えんこうひょう)さんは、著作の中でこの事故について言及しています。「フェラーリ事故発生後、周永康は直ちに令計画と密会し、令の家族が山西省で資源を独占しているなどの情報を握っていることを示唆。2人はその場で政治取引を行った。令計画は周永康が薄熙来を切り離すことを手助けし、周永康は令計画が18大で昇格できるよう手助けする」
中国問題専門家 文昭さん
「令計画は18大前に一部人の恨みを買い、体制内には彼を潰したい勢力があります。周永康の陰謀に巻き込まれたかどうか、その可能性も排除できません。中共の派閥は利益による結合だからです」
一方、外界で噂されていた「同盟」も力を発揮することはありませんでした。2012年9月、令計画は統一戦線部の部長に降格されました。同年の末、周永康の四川省時代の部下が失脚し、2013年12月には周永康自身が取り調べを受けました。
中国問題専門家 文昭さん
「外回りから中心部へと攻め、まず取り巻きから手を下し、徐々に彼自身を孤立させ、最終的に捉えるのです。薄熙来の事件から続いている手法です」
令計画の5人兄弟のうち、亡くなった兄を除く他の3人もすでに取り調べを受けています。
外国メディアによると、令計画の妻は非営利団体の名義で蓄財した疑いがかけられ、令計画の地元、山西省ではすでに47人の官僚が失脚しています。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/12/23/a1163283.html (中国語)
(翻訳/坂本 ナレーター/水田 映像編集/李)