【時事コント】外交部の本音―オバマ大統領からの十八大への祝辞
皆さん、こんにちは。先ずはお知らせです。先ほど、再選を果たしたオバマ大統領から十八大への感謝状が届きました。このように書いています。「十八大の代表の在米家族の大いなる支持に感謝します。あなたたちの夫人や子供たちが貴重な一票を投じたおかげで、再選を果たすことができました。次の任期内では党と指導者の期待に背かず、『鄧小平理論』、『三つの代表』、『科学的発展観』の偉大な旗印を高く掲げ、勇敢に前進します。同時に米国特色の資本主義と調和の取れた社会を切り開くために奮闘します」ここは拍手するところです。
「PS」、PSとは「追伸」の意味です。「ロムニーはすでに『双規』されました」(双規:取り調べを受ける)それでは質問をどうぞ。こちらの方。
私は新華社の記者です。オバマ大統領が再選を果たし、世界各国から祝賀されていますが、わが党の十八大にはどの国から祝辞が届きましたか?
中米両国の指導者の交替は世界の人々の政治生活の大事なので、世界中から注目されています。十八大に祝電を送ってきたのは朝鮮労働党、キューバ共産党とベトナム共産党です。
こちらの方。
わが国にはことわざがあります。「友人の中の3人がバカだと、自分も正常でないかもしれない」
貴国のことわざは長いですね。わが国には「成語」というのがあります。4文字です。「物以類聚(類は友を呼ぶ)」。あなた、どういう意味?祝電を送ったのは3カ国だけだとは言っていませんよ。まだありますとも。情報によると、シリアのアサド大統領は逃亡するかどうかを考慮中なので、それで祝電が遅れています。イラン大統領の祝電はまず壁を乗り越えてイランから出て、また壁を乗り越えて、中国に入らないといけないので、こちらも数日遅れています。明日には届くと思われます。
こちらの方。
私は「環球時報」の記者です。オバマ大統領の感謝状からわかるように、十八大代表の家族が米国でアメリカの大統領を選出し、十八大代表は中国で中国共産党総書記を選出しました。つまり、中米両国の首脳は実はどちらも十八大代表によって選出されたのです。更には、世界の大局も十八大の代表の手中に掌握されているのです。更には、我々十八大が世界の運命を決めたとも言えるのでは?
さすが環球時報ですね。まったくの思い上がりです。ああ、違う違う。つまり、気前がいいという意味です。でも謙虚はわが中国人の美徳ですから、婉曲に言うと、「21世紀は中国人の世紀だ」
こちらの女性。
私は日本の記者です。質問していいですか?胡主席は報告の中でこう言いました。「中国は閉鎖的で硬直化した古い路線も、旗印を変えるような邪道も歩まない」。「邪道」とは英語でなんと言いますか?
日本人の英語レベルは確かにちょっと…「邪道」の英語訳は「The Way to Freedom」(自由への道)
でも貴国は古い路線も歩まなければ自由路線も歩まない。一体どの道を歩むのですか?
我々は道は歩きませんよ。河底の石を探りながら河を渡ります。まだわかりませんか?では 貴国の映画、『君よ、憤怒の河を渉れ』の有名な台詞で答えましょう。「あの青い空を歩いていくんだ。君はあの青い空に溶け込む事ができる。まっすぐに、脇目も振らずに」
では、次の問題。
今回の十八大には2300人の代表が参加しましたが、国内外記者の人数は2700人に上っています。つまり 報道記者の方が代表者の数を上回りましたが、史上初めてだそうです。これは何を意味していますか。
何がおかしいですか。芝居は観る人の方が演じる人より多いでしょう。しかも売り上げもそこそこで、統計によると、中国人はこの芝居のために27億ドルを使いました。ちょっと高くつきましたが、数千人の芝居役者ですから費用は高くて当たり前でしょう。
わが国にはことわざがあります。「泥棒数千人が突然集まると、交流するのは間違いなく犯罪経験だ。もし嘘つきが数千人集まって会議をすると、間違いなく大嘘を造り上げる」
あなた… どこの国?反動的なことわざばかりだね。下心があるのでは?あなたからの質問は禁止します。さもないと国外退去にします。
つ… つぎの問題。
報道官、オバマ大統領は選挙の日に、国民に言いました。「忘れないでください。遠方の一部国の人民は命の危険を冒して、討論に参加する機会を勝ちとり、我々が今日行っていること――投票を行っています」。この「遠方の国」とは中国を指しているのでしょうか?
あなたも気が付きましたか。このような暗喩手法で、中国に民主選挙がないことを批判するオバマの卑劣なやり方に対して、強烈な抗議と断固たる反対を表明します。事実上、我々の制度は我々の人権同様、米国に比べ5倍は優れています。わが国の歴代指導者のレベルも米国の歴代大統領に比べ遥かに高いのです。信じませんか。事実をもって言いましょう。我々は毛太祖から、ああ、つまり毛主席から数えて、各期の指導者にはそれぞれの治国理念があります。毛沢東思想から鄧小平理論、江沢民の三つの代表から胡錦涛の科学的発展観に至るまで、次から次へと、目まぐるしく変化しています。米国を見てください。建国から236年にもなるのに、数十の大統領が200年以上も前に確立した立法、司法、行政の相互制約と人権、自由、民主、平等などの簡単な治国理念で、国を管理しています。古い習慣の踏襲ばかりで、革新など全くありません。何々思想や主義、理論を創り出した大統領は一人もいません。勝負は一目瞭然です。
では 最後の問題。
総書記の感動的な報告から三つの重要な内容を読み取りました。1、 腐敗は現下わが国の最大の危険だ。2、 腐敗の根源は制度にある。3、 制度は決して変えてはならない。私の理解は正しいでしょうか。
そのとおりです。ただ、遠回りしすぎています。簡単に言うと、胡錦涛総書記の報告は我々のために方向を明示しています。それは一党独裁を続けること。党が亡び、国が栄えるまで。
(翻訳/坂本 映像編集/工)