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【禁聞】中共中央紀律委員会が汚職官僚に内部通達

2013年01月20日

 【新唐人2013年1月21日付ニュース】去年、中国メディアは各地の地方政府の官僚が手持ちの不動産を安売りし、金を持って海外に逃亡していると報道。最近の情報によると、中国共産党中央紀律委員会はすでに一部官僚が豪邸を投げ売りし、海外逃亡をもくろんでいる情報を掌握し、これらの官僚に一連の動きをやめるよう“内部通告”を出したそうです。一方、評論家は、腐敗の根源は中国共産党体制にあり、通達ひとつで汚職官僚の海外逃亡を抑制するのは難しく、官僚の腐敗を根絶するのはなおさら不可能であると分析しています。

 
昨年11月の第18回党大会以降、北京、上海、広州などでは中古住宅の契約数が明らかに上昇しています。中国の“華商報”によると、調査の結果、各地の政府官僚が不動産を手放しているのが原因だそうです。
 
情報によると、一部の公務員が確かに海外逃亡を計画していると率直に述べたそうです。非正常なルートで手に入れた不動産が調査されるのを恐れ、その上不景気な市場や苦しい資金繰りが原因で、手中の土地や不動産を抵当に入れて融資を獲得し、資産を海外に移そうと考えているそうです。
 
中国の官僚が“灰色の不動産”を投げ売りし、資産を海外に移す風潮は、海外でも議論を巻き起こし、当然共産党上層部にも警戒心を起こさせました。香港の雑誌“争鳴”によると、中央紀律委員会はすでに一部官僚の不動産投げ売り情報および銀行から外貨を引き出して海外へ移転させている状況を掌握しており、内部通達を行ったそうです。
 
通達のデータによると、昨年12月11日まで、党・政府・国家機関における高級・中級公職人員が売り払った豪邸は17万7,530軒あまり、各種別荘は3,470軒あまりだそうです。これら豪邸は天津、瀋陽、済南、南京、上海、広州など45の大・中都市に分布しています。
 
通達によると、投げ売りされた住宅の所有者は6割が匿名、偽名あるいは会社名義になっています。物件の大多数は空家のまま放置、または親族・友人に契約なしで貸し出されているといいます。このほか、物件の販売は現金取引が求められているため金融機関を通す必要もなく、すべてを弁護士に委託し、売主は交渉の中で姿を見せないそうです。
 
文章によると、中央紀律委員会は120人の官僚に対し、交渉停止の通達を出し、こうした事態を“反腐敗闘争工作における新たな動向”であるとしています。
 
アメリカ・サウスカロライナ大学の謝田教授は、中央紀律委員会が汚職官僚に警告の通達を出したところで、これは応急措置にすぎず、反腐敗の効果は上がらないと示します。
 
米サウスカロライナ大学 謝田教授
「中央紀律委員会がまず追究すべきことは、これらの官僚に豪邸を持つ正当な資格や権利があるかどうかです。まずは非合法に所有している豪邸を没収すべきです。投げ売りを考えているこれらの官僚だけでなく、すべての官僚の非合法に所有している、あるいは汚職で獲得した、または権力を利用して、収賄して得た不動産などすべてを調査してこそ問題を根本から解決できます」
 
中国の民主活動家・恩広さんは、これは中国共産党の一貫した行動で、一部官僚を調査してその情報を握っても、必ずしも処理するとは限らないと指摘します。なぜなら、 “党に従うか否か” が処理の基準になっているからです。
 
中国の民主活動家 恩広さん
「彼らが調査するのは海外資金をも含めて、単に象徴的な行為にすぎず、おとなしく官僚の座に座り、体制や党に対して逆らってはいけないのです。これを守らなかった場合、『汚職腐敗』の罪を被せ、法律を持って処理するのです」
 
謝田教授は、現在の中国共産党ではすべての官僚が腐敗しており、中央紀律委員会がこのようにするのは威嚇を行うためだと指摘します。しかし、これらの官僚は危険を感じた場合、豪邸を投げ売りしなくてもほかの方法を考えて資産を迅速に処理し、海外逃亡を選択するだろうと指摘します。
海外逃亡を選択する
 
中央紀律委員会の通達によると、第18回党大会以降、大量の汚職官僚が海外逃亡を準備しているそうです。中国人民銀行と銀行監督管理委員会の統計によると、昨年12月上旬に引き出された外貨は92億4,600万ドル相当で、11月には146億4,400万ドル相当が引き出されました。
 
謝教授は、このような現象は不動産バブルの崩壊を加速させ、また同時に共産党システムの崩壊も加速させていると示します。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
 
(翻訳/松本 編集/坂本 ナレーター/村上 映像編集/工)
 

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