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記憶力アップの漢方―心血不足は記憶力低下を招く

2010年06月13日

どんなに頑張ってもなかなか覚えられない。最近、物忘れが激しくなった。このように、記憶力で悩む方は少なくないはずだ。元々記憶力が良くないから、あるいは年だからとあきらめるのは早いかもしれない。もしかしたら、それは心血不足と関係している可能性もあるからだ。実は、漢方では「心血不足は記憶力低下を招く」と考えるのである。 

そこでお薦めしたいのが、心血を補う食べ物である。今回林先生がお薦めするのが、まずは桂円湯(けいえんとう)だ。桂円とは、果物の一種である龍眼(りゅうがん)を干したもので、心(しん)を補う。これを砂糖で甘く煮込んだのが桂円湯である。
 
この他、小豆もお薦めだ。というのも、小豆のような赤い食べ物は心(しん)に入る(漢方では五色の食べ物はそれぞれ、五臓に入ると考えている)。よって、これも心血の充実に役立つはずだ。
 
最後にもう1つ、それは孔聖枕中丹という処方だ。これは亀板(きばん)、龍骨、遠志(おんじ)、菖蒲という4つからなる。亀板はクサガメの甲羅で陰を補う。龍骨は逆に陽を補い、遠志(おんじ)は脳の働きを強め、菖蒲は九竅(体表にある九個の穴)を通じさせる。さらに『刪補名医方』によれば、これは神が学生に託した処方とさえいわれる。ぜひとも試してみたいものだ。
 
 

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