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咳と喘息―痰を追い出そう

2010年07月20日

咳や痰は一般に厄介なものとして嫌われがちだが、実は我々の体を守る大切な役割を担っている。外界の異物、例えば花粉やホコリ、ダニ、病原菌、細菌、ウィルスなどが体内に入ってくると、呼吸道の粘膜は液体を分泌し、それを包み込む。これが痰で、その痰を外に追い出す行為が咳なのである。

ただし、現代社会はいささか異物が多すぎるのか、度を超した咳さらには喘息で悩む人が少なくない。もちろん、異物に対して過度に反応してしまうという、体の異常も関係するだろう。ともあれ、咳や喘息で悩む方が実に多い。
 
西洋医学では完治が難しいとされる咳や喘息だが、実は漢方でも治療が難しいととらえる。後漢の名医、張仲景の『金匱要略(きんきょうようりゃく)』にも「治療が難しい雑病」として記されている。
 
これに対し、胡先生はずばり「痰を除くのがポイントだ」と述べる。しかもその痰を細かく分類する。寒痰、熱痰、風痰、風寒痰、風熱痰などに分けてから、この痰の種類に応じた薬を出せばよい。風を通し、熱を冷ます。あるいは風を通し温める。この方法に基づけば、痰さらには咳の問題を解決するのは、決して難しくないそうだ。

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