【新唐人2013年4月16日付ニュース】最近、南京市都市管理局が、H7N9型の鳥インフルエンザウイルスの拡大を防ぐため、市の全ての鶏を殺処分すると発表したことが、中国世論の焦点となっています。一方、このことは市民の強烈な不満を買い、鶏を守るために城管(じょうかん)と呼ばれる都市管理局の職員と対抗する市民に対し、ネット上では声援が上がっています。
南京市都市管理局が近日“最後通牒”を出し、4月9日までに、市民が飼っている家禽を全部処分するよう命じました。応じない者に対しては当局が殺処分を強行するとのことです。
南京市建鄴区都市管理局
「この水曜日から全ての通りをパトロールしています。鶏や家禽の飼育を発見した場合、自ら殺処分するよう説得しますが、応じない場合は殺処分を『手助け』します」
南京市民 李龍さん
「許可証のない市民が飼っている豚や鶏を彼らは全部殺しました」
中国メディアによると、 4月11日、南京市建鄴区(けんぎょうく)の女性が、家で飼っていた鶏3羽を隠そうとしたところ阻止され、城管と口論になりました。興奮した女性はビール瓶で城管を殴り、けがを負わせ、地元派出所に呼び出されました。
「鶏3羽を隠そうとしたが、阻止された女性が城管と口論になった。興奮した女性はビール瓶で城管を殴り、けがを負わせ」
南京市建鄴区都市管理局
「けがをした城管隊の職員は応援に来ていて、多分町内会の所属です」
報道によると、南京市都市管理局のこの殺処分令に対し、多くの市民が抵抗を見せています。一方、家禽の殺処分による損失は公共財政から捻出されるのか、それとも市民が負担するのかまだはっきりしないそうです。
南京市民 李龍さん
「新聞には政府が損失の50%を補助すると載っていますが、市場はこれを認めていません。政策を実行できるかどうかまだわかりません。庶民のことは誰もかまってくれません」
香港では鳥インフルエンザが原因で生きた家禽の取引市場を封鎖するといったことを何度も経験していますが、その都度の損失は政府が全額負担しています。これに対し、中国のネットユーザーは “南京の城管は鶏の殺処分を強行するだけで、相応の補償制度やフォローは何もない。それでは庶民が愚痴をこぼさない理由がどこにあるのか” と不満をこぼします。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/04/13/atext879923.html (中国語)
(翻訳/坂本 ナレーター/岡崎 映像編集/工)