【新唐人2013年5月10日付ニュース】中国各地では依然として各種の集団事件があとを絶ちません。中国社会科学院が昨年発表した『2013年版社会青書』によると、近年、毎年各種社会問題による集団事件は数万から十数万件に達しています。中国国務院の牛文元参事はさらに、集団事件は一日あたり平均500件に上ると示しています。
環境汚染、暴力による法の執行、強制立ち退き、労資の紛糾・・・。政府の公信力が急速に破綻に向かっている中、いかなる突発事件であっても、大規模集団抗議事件の引き金になりかねない。これが昨今の中国の現状です。
2013年の集団事件簿を開いてみると、千人以上の大規模事件は、ほぼ毎日発生しています。
5月6日、甘粛省蘭州市の“城管”と呼ばれる都市管理職員が、障害者の女性露天商に対し暴力をふるったことが市民の怒りを引き起こし、千人に上る市民がパトカーを取り囲み、城管に謝罪を要求。
同じ日、広東省汕尾(さんび)市陸豊市でも千人以上の民衆が、官僚と企業が結託し、土地を売り払ったことに抗議。当局は大量の警察隊を派遣し、警備にあたりました。
5月4日、陸豊市湖東鎮の村民およそ千人が、建設予定の石炭火力発電所による汚染を危惧し、“土地を返せ”、“官僚は飲み込んだ金を返せ”と集団抗議を展開。
5月3日、貴州省三穂県(さんすいけん)では、土地収用問題で村民と警察の間で衝突が発生し、千人に上る村民が抗議。特殊警察が催涙弾などで鎮圧にあたりました。
5月1日、上海市松江区(しょうこうく)では、政府が虚偽の環境数値をもって、居住区内に汚染を招く電池工場を建設することに反対し、市民数千人が抗議集会を開きました。当局は警察数百人を派遣し、複数の市民が逮捕されました。
2013年、中国の安定維持費は前年比10.8%増の7690億元(約11兆円4千億円)。外部の強烈な批判の下、当局は安定維持費を“公共安全予算”と名称を変えました。
海外メディアは、安定維持手段は社会の深層に存在する問題を解決することはできず、山積みとなった今、民衆の不満は火にかけられた圧力鍋の如く、いつ爆発すのか、各界が注目していると報じています。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/05/09/atext894385.html (中国語)
(翻訳/坂本 ナレーター/村上 映像編集/工)