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ビザ拒否のロイター記者「真実を報じただけ」

2013年11月17日

【新唐人2013年11月17日付ニュース】今月のアメリカのある研究報告によると、中国当局は近年経済力やビザ、インターネットの統制などの手段を通じて、海外メディアの報道を抑制しています。この状況はますますひどくなり、ほとんどのメディアは中国当局の圧力の下、口を閉ざしてしまいました。近日、ロイター社の駐北京記者ポール・ムーニー(Paul Mooney)さんが、中国外交部が彼のビザを拒否した経緯を公にしました。

 

ロイター記者 ポール・ムーニーさん

「去年私はやむなく中国を離れて、米国に戻り、再度ビザを申請しました。ロイターは私に北京でのルポライターの仕事を提供してくれました。ビザ申請書を提出してから、8ヶ月待ちましたが、中国政府は私のビザ申請を拒否しました」

 

これまで18年間北京に滞在し、記者としても30年の経験を持つムーニーさんはビザが拒否された理由をこう考えます。

 

ロイター記者 ポール・ムーニーさん

「原因は多分私の報道が人権問題や社会の正義に着目し、チベットや新疆などの中国の敏感な話題を報道したので、中共は不満だったのでしょう」

 

では、中国当局の神経に触れたのはどのような報道だったのでしょうか。

 

ロイター記者 ポール・ムーニーさん

「農村子供の拉致事件を報道しました。例えば河南省の男児が拉致され、闇工場で奴隷労働を強いられましたが、これらの工場は合法的な工場なのです。子供たちは報酬も与えられず、奴隷のようなものです。私は子供をなくした親たち9人と共に闇工場に行き、彼らの息子を捜しました。私はまた湖南省の癌村にも行き、千人近くの人々が血液検査で、カドミウムが検出された事も報じました。うち6歳の女児はカドミウム中毒で亡くなり、家族の心は引き裂かれました」

 

ムーニーさんは、記者として中国に関する報道は他の国と同じように扱っていると述べます。

 

ロイター記者 ポール・ムーニーさん

「私は報道において非常に気をつけ、客観的に行っています。中国にいる18年間、私の報道が中国政府に批判されたことは一度もありません。彼らは何も言わなかったのです。私のあれらの報道が気に入らないのは知っています。でも私が報じたのは真実です」

 

また、当局の面子のため、庶民がいつも犠牲になっていると述べます。

 

ロイター記者 ポール・ムーニーさん

「政府サイド、地元の企業と官僚はこれによって金を儲けます。共産党の面子は中国人の健康よりも重要なので、最終的にいつも庶民が代償を支払うことになります」

 

ムーニーさんは、多くの人が中国で現れている問題を見て見ぬ振りをしていると指摘し、アメリカ政府には自由と民主、人権を擁護するよう呼掛け、このような事は起こるべきではないと述べます。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2013/11/15/atext1005362.html  (中国語)

(翻訳/坂本 ナレーター/佐藤 映像編集/工)

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