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ぎっくり腰―冷えと疲れは大敵

2010年03月26日

腰、字のごとくまさに体の要(かなめ)である。だが、ぎっくり腰など腰の痛みで悩む現代人は極めて多い。通常このような場合、整形外科などに駆け込むだろうが、漢方だって対処法はあるのだ。林先生の話に耳を傾けてみよう。 

林先生の紹介によれば、痛みが起こるのは経絡の気血がスムーズに流れなくなったためである。だから、経絡のツボを押しながら腰をゆっくりと回せば良い。これで気血の流れが促されるからだ。そしてこのツボだが、痛みの場所によって主に3つに分類される。
 
1、     腰椎の中央の痛み;任脈・督脈の流れをスムーズにするため、人中穴(じんちゅうけつ)を押す。
2、     腰椎の両側の痛み:小腸経の流れをスムーズにするため、後谿穴(こうけいけつ)を押す。
3、     腰椎の片側の痛み:腰痛点を押す。
 
ただ、ここでひとつ考えてみたい。なぜ経絡の流れが詰まってしまったのだろうか。すなわち「気滞血瘀(きたいけつお)=気滞うっ血」、すなわち気のめぐりも血行も良くない状態だ。これは何が引き起こしたのだろうか。
 
実は我々の生活を振り返ってみれば、一目瞭然だ。夏、クーラーに当たりすぎるなどの冷え、そして過度の疲れである。これらが経絡の流れを妨げるのだ。だが逆に言えば、冷えや疲れを上手く避けることが出来れば、ぎっくり腰などにはなりにくくなる。
 
漢方の基本は「予防は治療に勝る」。そしてこの予防とは、すなわち日頃から無理のない自然の流れに沿った生活を心がけることである。すなわち、自分こそが最良のドクターなのだ。これこそが、「漢方は身近」なゆえんである。
 
 
 

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