アスリートでなくてもねん挫、特に足首のねん挫を経験したことがある方は少なくないだろう。恐らくそんな時、迷いもなく整形外科を訪れるはずだ。もし、「漢方でも治療できる」と聞いたら?ちょっと驚きだが、まずは林先生の話に耳を傾けてみよう。
林先生はかつてねん挫の患者を診たが、その際、患部とは逆の足のツボに鍼灸をしたという。数分続けると、腫れは半分に引き激痛も治まった。つまり、林先生がお勧めするのは「対称」のツボである。最も痛む点を探したら、その逆側の点を押したり鍼をしたりする。
患部に直接処置をしないなど、西洋医学では解釈の仕様がない。しかし、漢方ではこれもきちんとした理論に基づいているのだ。つまり、患部の詰まりを除くため、経絡の流れを促す。「経絡の気血がスムーズに流れていれば病知らず」だからである。
漢方と聞けば漢方薬。急性、ましてや外傷に漢方はお手上げ。そんな印象の強い漢方だが、実はもっともっと奥が深い。林先生が「超科学」と評したゆえんだ。このような不思議に満ちた漢方の世界。これからも番組ではどんどん紹介します。お楽しみに。