【新唐人2013年3月26日付ニュース】就任後初めて外遊に出た習近平国家主席が、ロシアの訪問を終え、24日、アフリカに入りました。ロシアでの演説で政治体制に言及した際には、“靴が足に合うかどうかは、自分で履いてみて初めてわかる”との「靴と足理論」を打ち出しました。タンザニアでの演説では、“いかなる政治条件をも加えない支援を行う”ことを約束。中国現行の対アフリカ外交政策がアフリカにどんな靴を与えるのか、はたしてアフリカの足に合うかどうか、注目されています。
終わったばかりのロシア訪問で習主席は、制度の問題に触れた際、“靴と足”理論を発表しました。
習近平国家主席
「靴が足に合うかどうかは、履いてみて初めてわかる」
オバマ大統領も先日のイスラエル訪問の際、“靴と足”を喩えにし、イスラエルの若者たちに“あなたたちの足をパレスチナの子供たちの靴に入れ、そして彼らの目でこの世界を見てみてください”と呼びかけました。
偶然にも、米中両国の指導者がほぼ同じ時期に“靴論”をもって外交政策と理念を述べました。
習主席はその後、タンザニアを訪問し、中国当局の対アフリカ外交などについて述べました。
習近平国家主席
「中国は中国・アフリカ関係が益々良好に発展することを望み、他の国とアフリカの関係も益々良くなることを望んでいます」
中国はアフリカ最大の貿易相手国で、アメリカもアフリカ市場において大きなシェアを占めています。両国ともアフリカ大陸の石油に依存しているため、本国製品のアフリカ輸出にも積極的です。
しかし、両国の対アフリカ外交には大きな違いがあります。その一つが、アフリカとの経済貿易往来の中に政治条件を加えるかどうかです。
習近平国家主席
「中国は引き続き、アフリカの発展のために、いかなる政治条件を加えない援助を提供します」
実際、米中はアフリカを相手に経済貿易を展開する際、各自の体制の産物をも持ち込んでいます。
時事評論家 文昭さん
「中共はアフリカでの活動にいかなる条件も付加しないと宣言していますが、実際に行っていることは経済活動を通じて利益を与え、アフリカの多くの悪名高き、独裁政権を維持させているのです。アフリカの民主化は望んでいません。代表的なのが中共はスーダンに投資して、石油採掘を行っていますが、これをもってバシール政権を支持し、リビアのカダフィ政権を支持しました。これは代表的な例です」
一方、アメリカがアフリカに持ち込んだのは病院や学校などのインフラ、および民主制度と人権の理念です。これは近年目覚めつつあるアフリカ人の人権意識と民主化への願望とも合致するものです。
一方の中国はアフリカに全体主義体制の弊害を輸出し、アフリカ諸国の腐敗を加速化させています。
時事評論家 文昭さん
「しかも中共は中国の『コネ術』や『贈収賄』などの腐敗方式をアフリカに輸出しています。だからこの種の経済活動の下、アフリカ社会の文明度と繁栄を推進するどころか、多くの政府の腐敗の状況を深刻化させています」
出発点が全く異なる米中両国の“靴論”は、外交政策においても大きな違いを見せています。“アフリカン・ドリーム”を実現するには、果たしてどれが本当にアフリカの足に合う靴なのでしょうか。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/03/26/atext869357.html (中国語)
(翻訳/坂本 ナレーター/村上 映像編集/工)