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牛の話ー戦場でも大活躍した牛

2012年04月19日

【冒頭の詩】
草が好物で健康に
一年中早起きして
耕したり、車を引いたり
燃えた尾の攻撃は戦功だ
大人しいけど働き者
年をとるまで頑張り続ける


【あらすじ】
「牛」と聞いて思い浮かぶのは?牛肉に牛丼、それから牛乳……。確かに、連想できる物は尽きない。けれど、みな食べ物ばかり。もちろんそれだけではなく、牛は人にたくさんの貢献をしてくれて来た。特に、農家にとっては、なくてはならない大切な仲間だったのだ。

昔は当然、トラクターなど大型の機械がない。そんな中、酷暑(こくしょ)の夏も、凍(い)てつく冬も朝から晩まで畑に出ては耕し、作物を育てる。苦労を重ねる農民にとって、牛は何よりの助けだった。文句も言わずに黙々と働く。だから、かつて農民たちは牛を慈(いつく)しんだ。牛肉を食べないほか、子供は夏、川へ連れて行き体を洗ってやる。夏の夕暮れには、農民は蚊やハエを払ってやったという。

このほか番組では「田単(でんたん)復国」で有名な、「火牛陣(かぎゅうじん)」もご紹介。都会に暮らしていると、自然や動物に触れる機会が乏しい。すると、それらの命への想像力や思いがどうしても貧困になりがちだ。この番組で、命の豊かさ、素晴らしさを今一度再発見する旅へと踏み出してほしい。


【漢字について】
1、甲骨(こうこつ)文字:
四千年近い歴史を持つ漢字の中で、最古のものとして残っているのが甲骨文字。殷の時代、国にとって重要なことがあると、亀の甲羅や牛の骨を焼いて占った。そのひび割れで出た占いの結果は、刻して記録された。この際使われた文字が、ずばり甲骨文字。

2、金文(きんぶん)文字:
甲骨文字の後、つまり殷・周から秦・漢の時代まで使われた文字。青銅器に刻されたり、鋳込まれたりした。ここでの金は、青銅器を指す。当時は、官職に任命されたり、戦功を上げたりすると、それを青銅器に記録したという。

3、小篆(しょうてん)文字:
金文の後に誕生したのが篆書(てんしょ)。これは小篆と大篆に分かれる。秦の始皇帝は、ばらばらだった文字を統一し、標準書体を定めた。これが小篆だ。

4、楷書(かいしょ):
南北朝から隋唐の時代にかけて標準となった書体。漢の時代まで使われた隷書から発展したもの。

 

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