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産後一ヶ月のケア―瘀血(おけつ)を除き気血を補う

2010年04月15日

体力気力とも激しく消耗する出産。だから当然、産後のケアは重要だ。特に中国では、産後一ヶ月を「坐月子(Zuo Yue Zi)」と呼び、重視して来た。

しかし、古書には「産後一ヶ月」に特定した記載は少ない。つまり、産後一ヶ月にとらわれずに「産婦はどうすべきか」という点で見ている。というより実際には、女性の体の健康を全体としてとらえている。初潮から妊娠、出産から産後まで系統的に、しかも詳しく記されているのである。 

実際、産婦は出産の時には、血の塊や瘀血(おけつ:スムーズに流れて行かない血でドロドロした物)が生じるほか、大量の血や気も失う。漢方では、これに対し、まずは血の塊や瘀血を除いてから気血を補う。例えば、「生化湯(せいかとう)」「開骨散(かいこつさん)」などの漢方薬。この「生化湯」は新たな血を「生」み、瘀血を「化」する。「生化湯」には、「温性」「寒性」「補う物」「除く物」が含まれており、非常に有効だ。さらに消耗が激しい場合は、「十全大補湯」「人参養栄湯」の活用がお勧めである。
 
このほか、胡先生が入浴をする産婦に勧めるのは、浴室にヨモギを焚くこと。ヨモギの煙は実は、漢方でいう湿気、すなわちむくみを取り除ける。この結果、将来リューマチなどにかかるリスクも減らせるそうだ。
 
漢方の療法は実に多彩だが、よく見てみると実はシンプルだ。つまり、多すぎれば除き、少なければ補う。そして、体をあるべき理想のバランスへ戻すのである。

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