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生理痛―「天人合一」、原点に戻ろう

2010年05月22日

今、生姜や湯たんぽ、腹巻などが静かなブームだと言う。どれも手軽に体を温められるものだ。つまり、現代人の多くは冷えに悩んでいる。特に若い女性だ。これに比例するかのように、よく聞かれるのは生理痛の訴えである。深刻な生理痛に悩む女性は実に多い。

一般にこの生理痛は冷えから来る、と言われる。確かに現代人の生活は、冷えを招くものばかりだ。例えば林先生が番組で取り上げたへそ出しルック。また、寒い冬でも素足でミニスカートの女性も少なくない。体を冷やす夏の野菜も、年中食べられる。本来暑い夏でさえ、エアコン全開の室内にいれば汗をかくことすらない。
 
だから冷えと決別するには、まず冷えを招くような生活習慣を変えることである。これこそが肝心なのだ。つまり、その時々の気候に合った装いをし、旬の食べ物を食べ、冷暖房に頼り過ぎない。
 
実は、これは漢方のある考え方にもつながる。すなわち「天人合一」だ。人の営みは天の動きと連動する。つまり人にとって、四季折々の変化に合わせて生活することが大切なのである。
 
だが悲しいことに、この当たり前のことができ難いのが現代社会でもある。オフィスに勤めていれば、エアコンの寒さから逃れることも難しい。そこで林先生がお薦めするのが「至陰穴(しいんけつ)」だ。これは小指の爪の外側にあるツボで、逆子治療にも使われると言う。この「至陰穴」にお灸すると生理痛が和らぐそうだ。
 
 

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