【新唐人2013年9月21日】最近、周永康元政法委員会書記が汚職の疑いで取り調べを受けていると盛んに報じられています。そんな中、18日、周永康が突然メディアに登場しました。山東省淄博市(しはくし)の斎都公安局の公式サイトが、周永康が斎魯石油化学工程公司を視察したとの古いニュースを掲載し、様々な憶測を読んでいます。アナリストは、これは中国共産党上層部の内部で熾烈な闘いが行われている証であると見ています。
9月18日、斎都公安局サイトが周永康が6月23日に斎魯石油化学工程公司を視察した古いニュースを突然掲載したことで、世論の注目を集め、複数のメディアが転載。しかし、その日のうちにこのニュースはまた姿を消しました。
北京時事政治ウォッチャー 華頗さん
「このニュースは周永康の支持派が周のために、故意にやったことでしょう。外界に周が安全であると、アピールする為だと思います。わざとこのニュースを流したあと、また削除しました。これは周の一味がやっとことで、習近平は当然反撃するでしょう」
最近、周永康の石油閥や政法委員会、経済会の腹心たちが次々失脚し、周の親族も取り調べを受けていると噂されています。政治盟友であった薄熙来被告も判決を目前に控えています。共産党当局はすでに周永康に対し取り調べを行っていると、各メディアが盛んに報じています。
時事評論家の藍述さんは、政法委員会の背景を持つメディアが周永康の古いニュースを流すことから、共産党上層部で生死をかけた熾烈な内部闘争が行われていることが伺えると述べます。
時事評論家 藍述さん
「薄熙来の判決結果によって、調査を続けるか、つまり周永康まで調査するか否かに関わるので、中共上層部は今分裂状態にあり、各利益集団が激しい決闘を行っているのです」
去年2月、重慶市元公安局長・王立軍が機密文書を持って成都のアメリカ総領事館に駆け込んだ後、周永康や薄熙来などの江沢民一派による汚職腐敗、淫らな女性関係、殺人、政変画策、生体臓器狩りなどのスキャンダルが、海外メディアによって大量に報じられました。
8月26日、薄熙来裁判の終審後、中国石油集団の高官4人が失脚しました。数日後、国務院国有資産監督管理委員会の主任で中国石油集団の理事長蒋潔敏(しょうけつびん)にも取り調べのメスが入りました。
9月2日、複数の海外メディアが、周永康がすでに軟禁されていると報道。9月4日、ロイター社が消息筋の情報として、周永康が取り調べに協力していると報道。
18日、香港の“太陽報”が消息筋からの情報として、周永康の取り調べにおいて習近平主席と李克强首相が自ら取り決め、王岐山中央紀律委員会書記が出陣していると報道。
北京時事政治ウォッチャー 華頗さん
「習近平は大きな『虎』を退治して、自分の権威を樹立する必要があります。薄熙来の失脚は習近平ではなく、胡錦濤・温家宝によるもので、習近平はただ薄熙来の腹に致命的な一刀を刺しただけなので、薄熙来裁判では自分の権威を樹立できないと考えているので、もっと大きな『虎』を叩く必要があるのです」
華頗(かは)さんは、もし薄熙来に重い判決が下されれば、習近平が叩こうとする虎のレベルが決まったことを示唆し、軽い判決になるのなら、薄熙来は大きい虎ではないことを意味し、引き続きもっと大きい虎を退治するための動きが始まるだろうと分析します。
香港誌“動向”は、当局が周永康に対し手を下すかどうかはまだ判断できないと報道。情報によると、曾慶紅元政治局常務委員から“取り調べは蒋潔敏まで”と釘を刺されたそうです。
時事評論家 刑天行さん
「曾慶紅は周永康と運命を共にしています。この二人は共同で石油部門の利益を操った仲であり、江沢民時代は二人とも江の右腕でした。いかなる悪いことでも、協力してやったので、二人とも責任があります」
アナリストは周永康に取り調べのメスが入った場合、曾慶紅も同じ危機に直面する事になると見ています。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/09/20/atext970119.html (中国語)
(翻訳/坂本 ナレーター/大口 映像編集/工)